わたくし、活字は苦手な方だと思います。おもしろい小説は一気に読めるけど、古典文学とか1ページで寝てるし、新聞見るとめまいに襲われます。
小さい頃から読書の習慣がなく、文章を書くのも苦手。小学生から図書室に通っている、かしこそうな子を見ては「いいなぁ」と柱の影から見ていました。
そんな、読書とは縁がなかった私ですが、最近は毎日のように本を読んでいます。1日〜3日で1冊くらいのペースです。読んでいる分野はいろいろです。文学、哲学、化学、物理、デザイン、生物、歴史、ビジネス、宗教、心理学…てあたり次第に読んでいます。
これがめちゃくちゃ、楽しくてヒャッホーなんですね。
いったいなにが起こったのか自分でもわからなかったので、整理してみました。
読書のきっかけは?
きっかけは、2つあります。
1つは、もう心の奥底から「うわー知らんことだらけやなぁ」としみじみ思ったこと。
40過ぎて少し自分を冷静に俯瞰してみると、ほとんど自分の人生でおこったことしか知らないんですね。自分らしい人生を生きるんだとがむしゃらに生きてきたけれど、せまい世界の中のかたよったことしか知らないと気づいた。もっと世の中がどうなっているのかを知りたい。いろんな考えを聞きたい!それを強烈に思ったのが1つ。
もう1つは、こうやって文章を書く習慣をつけたくなったのがきっかけです。
文章書きたいなー、あーでもどうやって書いたらいいかなー、なんか浮かばないよなー。その堂々めぐりを何年もぐるぐるぐるぐるやってたんですけど、ふと「文章書きたいのに文章読んでないからやん」と気づいたんですね。
読む量と書ける量は比例するんじゃないかという仮説のもと、活字に埋もれて過ごしてるうちに勝手にでてくるんじゃないかなーという淡い期待もあって読み始めてみました。なんという荒療治。今こうやって書けてるってことは、仮説は正しかったのかな?と勝手に胸をなでおろしております。
読書で得られること
読書のメリットはたくさんあるけれど、いちばん大きいのは【自分とは別の思考をわずかなお金で体験できること、それによって楽しみが増えること】じゃないでしょうか。
先人たちや世の中を牽引している人たちの知恵、考え、考え方、を知ると、それが刺激になって自分はどうかと考えるようになりますし、道を歩いていても、店にはいっても、感じ方や視点がかわってることに気づきます。そう。気づくことが増えるんですね。近所のスーパーだろうがネット上にあふれる広告の山とかもうアミューズメントパークです。すごく楽しいです。
以前は、リフレッシュしたいときにはゲームアプリをするのが習慣でした。今は読書でリフレッシュしています。そう、読書って気分転換ができるんですよね。慣れてくるとぼーっと眺めているだけでも疲れなくなってきます。
さらに、スケールの大きな話を聞いていると小さな悩みが消えていくというメリットもあります。
TVやネットは、情報は得られるけれど、考える力が育たなんですね。考える力が少ないと視野が狭くなってつらくなってきます。
考える力とは、「なんでだろう?」「どうしてだろう?」「どうしたらいいかな」という質問や疑問、課題を自分で作って自分で解決する力です。年齢を重ねても柔軟な人やおもしろい人というのは、ゆったり読書して考える習慣があるように思います。
何から読めばいいのか?
本読みたいな、と思ったとき、私は最初は何から手をつけていいかわかりませんでした。ノウハウ本はイマイチだし、かといって古典はハードル高くて挫折しそうだし…。昔、実家にあった神曲やマクベスを読んで思いっきり挫折した苦い経験があるのです。古典恐怖症。
そんな時に、良い本がありました。なにから読んでいいかわからないときは、この斎藤孝さんの本がおすすめです。
読書がどれだけ良いことなのか、読書しないどんな悪いことがおこるのかが知れて、読書へのモチベーションアップにもなります。また、斉藤さんのような活字中毒の方の、「めっちゃ本って最高ー!」好き好きオーラは伝播するので、本が好きになったような気がしてきます。これがおおいに利用できる。なりきるのは大事です。
また、おすすめの本も載っていますし、専門分野特化して読んだらいいのか、幅広い分野を攻めた方がいいのかといったことも、うううううんんなるほどーーーー!と思わずため息が出てしまうような説明もしてくれています。
本は図書館に行けば無料で大量に読めますし、電子書籍のセールやってるときもあるし、Kindle Unlimitedだと読み放題の中に古典もあるので超絶便利です。
気になる方はぜひぜひ。
読書の習慣って、生活や思考、心をとても豊かにしてくれます。ただ気をつけたいのは、知識豊富になって何でもしってる気になっちゃうってことでしょうか。
「学問の目的はただ文字を識り、博学になるためのものではなく、本性に達し、道義をおさめ、礼儀を知り、状況の変化をわきまえ、過去を知り未来に活用するためにある」
第95代花園天皇、学道之記より
この一文、感動とともに背筋が伸びました。心にとめて、励みます!
あなたのJMAを祈って。