ミニマルを実践する上で気をつけたいこと

ミニマルに生きる、ミニマリストという言葉が、いよいよ流行りはじめています。とても良いことだなーと思うのと同時に、ちょっと気をつけないと迷子になる人が増えるんじゃないかな、とも思っています。

私が10年ほど前に、ひきこもりから脱却したきっかけもこの『ミニマル』という生き方、つまりものごとをシンプルに、クリーンにする実践を通じて、自信や夢や自分らしい生き方を引き出していきました。

元々は日本にあった『禅』が海外に「クールだ!」ということで広まって、それを日本に逆輸入する形で入ってきたんですが、経緯はどうあれ日本に元来あった感性を呼び戻すという意味ではとても良いなぁと思います。

ただ、私もやってみて(今も実践していて)、気をつけた方がいいなと思うことを3つほど書いてみます。

断捨離は手段であり、目的ではない

ミニマリストを目指すと、いろんなモノや情報や人を整理して手放す段階が最初の方にきます。いわゆる『断捨離』フェーズ。

これがクセになると楽しいんですよ。部屋の大掃除をしたときと同じで効果テキメンでして、どんどん身軽になっていくし、思考がクリアになっていくのがわかります。

ただ、この断捨離に夢中になって、半分趣味になってしまうことがあってですね。気がつくと「何を手放せるかな」「どこ整理できるかな」と検索しつづけている状態になったりします。私はこの状態になりました(笑)

これは本来の目的とは違うなと思うんです。

本来、ミニマルであるということは、シンプルであり、調和されていて、見通しがよくなっている状態。なにかに偏ることなく、広い視野、多面的な視野を持って、バランスよく、広くものごとを捉えられるようになることではないでしょうか。

断捨離に夢中になること自体は悪いことではないのですが、それだけに囚われずに、「何が大切なのか?」「人生とは?」という自分との対話、世界との対話、そしてそこから生み出されたエネルギーが、誰かのお役に立ちますようにと心安らかに祈ることが、ミニマルの本質ではないかなと考えます。

対話をしつづける

少し上の項目とかぶりますが、情報をいったん遮断して自らの頭で考え、一応の答えを出してから、周囲と対話をする、を意識したいですね。

ミニマルにミニマルに!と夢中になっていると、どうやって整理したらいんだろうか、どう工夫したらもっとスッキリするだろうか、どうやったら捨てられるだろうかと、いろんな情報を漁り始めることがあります。これは「解決するために何かを足そうとしている」という、ミニマルとは逆の方向に行ってる気がするんです。なんか本末転倒というか。

もちろん解決方法を外に求める時があってもいいのですが、毎回先にそれをするのではなく、まず自分で考える、という段階は必要と思います。思考力も筋トレと同じです。思考グセがつくと問題解決も早くなりますし、いいことづくしではないかなと思います。

周囲に強要をしないで待つ

自分がスッキリしてくると、本当にうれしくて心も体も軽くなってきます。こうなったときに人に勧めちゃうんですね。

ただ、「スッキリしていいよー」とさらっと言う分にはいんですけど、「やらなきゃだめだよ!」とか「どうして捨てれないの!とらわれてるんじゃないの!?」とか、周りにキツくなっちゃう時もあったりします。

以前、私も家族にやってしまって、弾かなくなったピアノをいったん強制的に手離させてしまい、結局もめて、買い戻した経験があります。処分と買い戻しで倍くらいの金額がかかったんですけど、いい勉強代になりましたね(笑)

私にとって必要がないものでも、家族にとってはまだ大切で必要なものがある。手放すタイミングというのは人それぞれで、それを周りから強要してはいけないんですね。

周りにもやってほしくなったら、ミニマルを強要するのではなく、自分がミニマリストになってスッキリ過ごすだけでいいんです。見通しが良い状態というのは人が本質的に求めているので、周囲の人はあなたを見て「いいなぁ」とじんわり感じてくる。そうすると自然と影響されて「私もやってみようかな」という段階がきっとやってきます。

それから、私は強要をやめました。ただ自分がミニマリストであることに注力しました。すると次第にまわりから「服を減らしたいから手伝ってくれない?」「どうしたら減らせるの?」「なんかスッキリならないかな…」と相談してくれるようになりました。

待つことも、大切ですね


えらそうに感じたことを書いてしまいましたが、私もまだまだ修行中の身です。

引き続き、実践していこうと思います!

あなたの人生がJMAになることを祈って。

この記事を書いた人

みしゃこ(妻)

1979年兵庫県尼崎市うまれ。今は奈良を拠点に活動中。身の回りや心の軽量化を考えたり実験するのが大好きです。フリーランスのWEB制作屋。得意技は、狙ってないのに入ってしまう頭突きと裏拳。